その友人はだいぶ前から,日本人で何度も優勝しているすごい選手がいるんだと,野口啓代さんのことを,Youtubeにアップロードされた大会の様子の動画を僕に見せてくれながら教えてくれていました.
大会は24,25日に開催され,24日は予選,25日は準決勝と,決勝となっていて,24日に予選を観に行った彼が,野口啓代さんの写真と一緒に大会の存在を知らせるメッセージを送ってくれました.
25日の準決勝は11時半から14時まで.決勝は,18時半から21時までとのことだったので,時間と気力があれば,両方観戦に行こうと思っていましたが,お昼の時間帯はあいにくの雨.しかもどしゃ降りだったので諦めました.
(後で彼から聞きましたが,この時期のこんな強い雨は見たことないとのことだったので,かなり運が悪かったのでしょう.)
決勝も雨で無理かなと思っていたら,夕方から天気も持ち直してきたので,彼と連絡を取り合い,一緒に向かうことにしました.
24日の予選のときの観客は,彼を含めた5人しかいなかったそうですが,行ってみると会場を埋め尽くすばかりの観客.
アウトドアスポーツの盛んなドイツでは,かなり注目されているんですね.
しかも大抵の観客は,アウトドアの防水ジャケット的なものを着ていました^^
決勝に残れるのは6名だそうですが,残念なことに,女性のファイナリストに野口さんの名前はありませんでした.
他にも日本人が参戦していたようですが,準決勝で敗れたのか,日本人は一人もいませんでした.
でも男子は,なんと2人も残っていました.
安間佐千選手と,杉本怜選手!
ゼッケン番号は,ランキングの順番を示すそうですが,彼らは55番と58番(だったかな?).
ファイナリストの6人に2人も残ってるなんてすごいです!
そうこうしているうちに決勝ラウンドが始まります.
最初にファイナリストの紹介.
次に,4つある課題の下見を各2分ずつ.
そして,順番に競技スタートです.
各課題に与えられる時間は4分(予選は5分で,下見の時間は無いそうです)
スタート時の手足の位置は,黄色いマークで決められています.
各課題に使われる”手をひっかけるやつ”の個数は決まっていて,そのうち途中にあるピンク色のやつを掴むとボーナスポイントがもらえるそうです.
そして,最後の”手をひっかけるやつ”を両手で掴むとゴールです.
ゴールをすれば,途中ピンク色を掴んでなくてもボーナスポイントも加算されるそう.
最終的には,成功の回数と,それに掛かったトライアルの回数と,ボーナスポイントの数とそれに掛かったトライアル回数によって競われます.
僕なんかからすれば,明らかな無理ゲーでも,世界トップレベルの彼らは,あらゆる身体の機能を駆使しながら,あれよあれよと登っていきます.
なんだか異次元の世界のようで,見ていて単純に カッコイイ と思いました.
コマ送り
杉本怜選手のゴールの瞬間
ガンバ,ガンバーと声をかけるのだそうです.
安間 佐千選手
なんやかんやで競技が終わってみると,なんと,日本人の杉本怜選手の優勝で大会は終わりました.
表彰式では,「君が代」が流されましたが,海外で国歌を聞くのはなんだか不思議な感覚で,でも誇らしく思いました.
実はこのボルダリングの競技は,シーズンがあって,年間ランキングも付けられます.
ミュンヘンでの大会は最終戦だったようで,年間チャンピオンの発表もありました.
なんと,女性部門では,野口啓代さんが第2位という結果でした!
僕の全く知らなかった世界で日本人が活躍するのを見れて,またその裏にある努力を想像しながら,自分も頑張ろうという”気”をもらいました.
友人からはボルダリングに誘われたので,今度行ってこようと思います.
前からずっと,「お前には期待してるよ.だって,身体も小さくて体重も僕らより軽い分アドバンテージがあるでしょ.」なんで言われているので,せいぜい彼らの純粋な心を裏切らないように頑張ろうと思います.
ところで大会の途中で,目の前を野口啓代さんと,その他日本の選手の方々が通って行きました.
あれ?野口さんかな?声かけようかな?でも違ったらな.と思っているうちに通り過ぎて行ってしまったんですが,その背中には「JAPAN」の文字があるのを見て少し後悔しました.
なんだか彼女だけキラキラ輝いていてオーラがあるように見えました.
あ,ただお化粧にラメが入っていただけかな...
さ,ガンバ,ガンバ~
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